G天井のアリア


・暑さで寝つけない午前3時
仕方なく眠くなるまで本でも読んで
起きていることにしたら
何気なく目をやった天井の
奴の存在に気付いてしまったのだった…


(1Fにある殺虫スプレーを持ってくるか?
スプレーが効いたとしても
奴の死骸がテーブルの上に落ちる
orフトンの上に落ちる…等
これはあまりいい塩梅でない
スプレーが致命傷にまで至らず
奴は羽を広げてかかってくるともわからない
天井には丸めた雑誌で叩く等の
物理攻撃も届かぬ…
ホウキに丸めたガムテープをつけて
捕獲する作戦はどうだろうか
しかしこの100均のガムテープの粘着力は
若干心もとない…)


等と考えているうち
ふと浮かんだ
僕達はもしかして
「Gを見たら必ず殺さなければならない」
という考えにとらわれすぎてはいまいか?
と…
Gはただ
「挙動や外見がきもちわるい」
「あと名前がきもちわるい」というだけで
病気を媒介する云々は置いといても
ダイレクトに命や病気にかかわる害はない
Gを殺さなかったところで
直ちに日常生活に不都合が生じるわけでもない…
ましてや1匹仕留めたところで何が変わろうか?
戦いを挑むこと及び
死骸を片付けなければいけないことで生じるストレスも
不眠要素に加担する可能性がある…


等と逡巡をしているうちに
Gは天井の隅の目に見えないところへと
姿を消してしまった


こういう積み重ねがきっと
Gと和解・共存できる日々へと通じるんだね